『アルジャーノンに花束を』の感想
11/29に東京・本多劇場へ行ったのは、とあるお芝居を観るためでした。
劇団昴 アルジャーノンに花束を
ダニエル・キイス 作(早川書房刊)
菊池准 脚色
三輪えり花 演出
あの有名なアルジャーノンに花束をを舞台化したものです。
劇団昴では何度も再演していてるお芝居との事。
私も昔本を読んだことがあったので、おぼろげながら大体の内容は分かっていました。
セットはパイプを中心にスクリーンロールカーテンを使い、お芝居の内容からするとちょっと意外な
感じでした。
何度も再演されたいるだけあって、とても素晴らしいものでした。
チャーリー・ゴードン役の平田さんがとても自然で、すんなりとお芝居の中に引き込まれてました。
チャーリーって難しいと思うんですよね。
脳の手術を受ける前と、受けた後では人格や性格までもが思いっきり変わるんですもの。
それが違和感なくってさすがだなーと。
段々と知能レベルが手術前に戻ってきているところから、何だかせつなくなってきてうっかり泣きそうになりました。
っていうか、ポロッと泣いちゃいましたけど(笑)
まあ後半になるにしたがって会場中から、すすりあげる声が聞えてきてましたね。
それだけ平田さんのチャーリーは素晴らしかった。
中でも一番ぐっときたのが、最後。
「そうだ、どうかついでがあったら うらにわのアルジャーノンのおはかに花束をそなえてやってください」
これが落ちたテープレコーダーから聞えてきたときです。
話し方も手術前のチャーリーに戻っているのに、ちゃんとアルジャーノンの事を覚えていて
それを他の人にも覚えてもらいたいから、声で記録していたチャーリー。
なんだか大泣きしそうだったので、こらえましたけど。
派手じゃないけど、ぐっと心にくるお芝居でした。
是非また再演されたら観にいきます。